蒸気機関車ボイラー検査

蒸気機関車ボイラー検査

検査対象の蒸気機関車と検査風景

場所:カナダ、オンタリオ州セントジェイコブス
構造: 蒸気機関車ボイラー部
製造:1923年
板厚:18mm
検査範囲:0.7m×1m程度の小範囲


●備考
ウォータールー・セントラル鉄道(WCR)保有の現役の蒸気機関車。
ボイラーは毎年、TSSA(技術基準安全局)による目視検査を受けており、10年ごとにボイラー外殻の厚さ測定を含む、より広範かつ詳細な状態評価が実施されている。

技術デモンストレーションとして、iCAMMを用いて蒸気ボイラーの面積の状態評価を実施。
検査結果を用いて当該断面の壁厚マップを作成し、断面損失を定量化しました。

スキャンラインの設定

調査面(拡大)

iCAMMは連続データを取得するため、スキャンラインの設定のみでスキャンすることが可能。
表面処理やカプランとは不要。
表面に若干の凹凸があるが、問題なくデータを取得した。

iCAMM解析データと圧電UTとの比較

UTでは表面凹凸の影響を受け、測定に時間を要したが、iCAMMは影響を受けないため、大幅に測定時間を減らすことができた。
取得したデータを比較すると、概ね一致しているが、iCAMMのほうがより詳細に腐食マッピングが作成された。
また、iCAMMのデータを詳細に確認すると、Y軸20cm辺りに直線上に腐食が発生している。
これは、ボイラー内の恒常的な水面位置を表しており、水面付近で腐食が進行しやすいことと一致している。

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