船舶検査 (塗膜・タイル・滑り止めシート下腐食)

船舶検査 (塗膜・タイル・滑り止めシート下腐食)

滑り止めコーティングされた前方デッキパネル

場所:カナダ、ノバスコシア州ハリファックス
構造: 船舶
材質:鋼板パネル
板厚:各種部材による
被覆:滑り止めコーティング、塗装、タイル等
検査範囲:各部材で小範囲

●備考
ノバスコシア州ハリファクスで行われた国防省(DND)の「国防の卓越性と安全保障のためのイノベーション(IDEaS)」の「船舶の腐食検出(CDIS)実証実験」での船舶各部位の腐食検査方法で、新技術iCAMMのデモンストレーション。

(注:このページの写真はすべて、DRDC/DNDのスティーブン・ベリー氏提供)

InspectTerra社はパッシブ磁気法であるiCAMMを用いて、表面コーティング(塗料、断熱材、タイル、シームレスデッキなど)の下の腐食を検出・評価し、腐食による運用への影響を軽減し、定期メンテナンスおよび臨時メンテナンスの有効性を向上させる方法を紹介する機会をDNDから提供された。

船舶調理室のタイル張りの床

前方デッキの塗装された壁

65 x 90 cmの試験エリア

実証試験において、船内の通路、踊り場、調理室、シャワー、トイレ、そして船尾および前部デッキの様々な屋外エリアなど、船内の合計17箇所の腐食領域をマッピングしました。
検査面は、塗装、ビニール、タイル、滑り止めコーティングなど、様々な表面処理が施されていましたが、特別な表面処理を必要とせず、各領域を迅速かつ効果的にスキャンしました。
各検査結果は、分かりやすいヒートマップの形で腐食の重要な領域を明確に示しています。

iCAMMを用いてスキャンされた試験結果の一部

上の結果は、船首甲板に位置する傾斜壁パネル65 x 90 cmの試験面で、厚さ6mm(公称値)の鋼板に表面塗装が施されていました。
塗装除去不要であったため、試験領域全体を8回のスキャンで10分未満で完了。
iCAMMツールの通常の動作速度は設定によって異なりますが、約1m/分程度です。

表面の目視検査では、表面に錆が発生している箇所がわずかしか見られず、パネルの腐食は限定的でしたが、iCAMMの結果では検査面パネルの裏面で大幅な減肉が発生していることが特定されました。
減肉部はUTで測定し、断面損失が 60 % 以上であることが確認されました。
UT法のみを使用した場合、ポイントでの測定データしか得られないため最も腐食が激しい箇所を見逃していた可能性があります。

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