ツイン電極を採用しているため、冗長性があり現場校正が可能です。
標準75mケーブルですが、オプションで最大450mまで延長することが可能です。
Polatrak DC-Ⅱは世界で最も多く、簡易的に海洋鋼構造物の陰極防食調査で使用されているポータブルドロップセル式陰極防食プローブです。
DC-IIの特徴であるツイン照合電極は現地校正を可能にし、トップサイド調査の不確実性を低減するとともに、万が一沖合の現場で1つの照合電極が故障しても、もう一方の電極で調査を続行することができます。
DC-IIの照合電極(Ag/AgCl)の精度は±5mVと高精度での調査が可能です。
プローブは頑丈な熱河塑性樹脂製ハウジングで、海底での根掛かりを防止し、スムーズに調査を行うことができます。
ケーブル長は標準で75mタイプとオプションの150mタイプ
がありますが、最長450mまで作成可能です。
測定方法は、市販の電圧計”V-Ω”端子を測定ポイントと導通しているトップサイドの未塗装部分に接地、DC-IIの電極ケーブルを電圧計”COM”端子に接続、プローブを海中の測定ポイントまで下ろして、その時の電圧を読み取ります。
調査風景1
調査風景2
調査風景3
調査風景4
陰極防食電位と呼ばれる測定値は、その領域の鋼材が陰極防食されているかどうかを示します。
測定値が低い(より正の方向の値)場合、犠牲陽極の交換が必要であることを意味します。
そのまま犠牲陽極を使用し続けると、海中鋼構造物が使用不可になるまで腐食が進みます。
照合電極は1つでも使用できますが、2つの照合電極を使用することで、互いの測定値がドリフトしているかどうかが判定できます。
互いの照合電極の測定値の差は概ね±5mV以内に収まりますが、差が±10mVを超える場合、照合電極が劣化・故障している可能性があるため、プローブを交換する必要があります。
また、万が一調査中に1つの照合電極が故障した場合でも、もう1つの電極で調査を続行できます。
この場合、「より正の値」の電極が故障している可能性が高いため、「より負の値」を示す照合電極の測定値を採用します。
オプションのZnキャリブレーションクーポンを使用することで、使用前や日常点検が簡単に行えます。
海水または模擬海水を非金属性バケツに満たし、右下図のように配線します。
次にZnキャリブレーションクーポン及びプローブをバケツ内に設置します。
その時の陰極防食電位を読み取り、下記表の範囲内に収まっているかどうかを確認するだけです。